『リナリア』~生徒に恋した体育教師~








俺はやっとのことで、車に戻った。




携帯を見ると、新着メールが1件。







“家には着いたから、心配しないで。ばいばい?”




ばいばい。





その言葉が深く深く、胸に突き刺さる。









俺は、泣きそうになるのをこらえ、一人の人に電話を掛けた。





《お~どした?》



相談なんか・・・できる資格ないのに。



どうしても一人では抱えきれなかった。






「あ、村上先生っすか・・?今から出てこられます?」





《あれ?もしかして落ち込んでる?しょうがないな~。いつものところに来なさい》




「マジすか、ありがとうございます・・・」






俺はそのまま、村上先生との行きつけの居酒屋に向かった。