「そんなことないっすよ。俺は、反面教師かな・・・」





俺の気持ちを見抜いたのか、村上先生は心配そうな顔をして、俺の顔を覗き込んだ。






「どした?また何か落ち込むようなことあったの?」





「え?なんもないですよ~!ただ、いつも俺は怒ってばっかりなんで」




急いで誤魔化した。




俺、このままでいいのかな・・・・・。





信頼してくれて心配してくれてる、大切な先輩を裏切るようなことをして。






俺は、このまま自分の気持ちに正直になってていいの?




俺の気持ちの片隅で、少し、迷いが生じていた。





そんなことを考えながら、燃え盛る炎を見つめる。




ふと目に入る、大好きな人を、遠くから見つめながら。