あふれるほどの愛を君に


僕とサクラさんが付き合っていることは、敢えて社内では公表していない。

部署が別々ならまだしも同じ課に所属しているからこそ、周りに気を使わせたりしたくないと言ったのはサクラさんで。

僕も同意見だったから、仕事中は付き合う前と同じように接し合うよう努めていたのに。


「もしかして、リンさんから聞いたんですか?」

「へへっ バレた? うちの嫁さん秘密を守れるタイプじゃないからよー。でも安心しろ! 俺はこう見えても口の堅い男だから」


その言葉を疑うわけじゃないが、含み笑いで僕を見る鈴木さんに小さな溜め息が出た。

でも、まあ仕様がないかなぁ……。

サクラさんから聞いた話によれば鈴木さんの奥さんのリンさんは、僕達を結びつけてくれたキューピットらしいから。