そうやって昼間に目一杯遊んだあと、夜は彼女の部屋に帰り、一緒にベッドにもぐるのだ。
昼間に交わしたキスよりももっと深く、いやらしい、大胆なことをする。
気づけば朝になっていて、目覚めると彼女がいる。
僕の寝顔を見て笑っている彼女が。
それは何にもかえがたい、とても素晴らしいことだった。
その幸せをお互い手放したくなくて、いつの間にか僕は彼女の部屋で暮らすようになっていた。
僕は以前、小夜子との関係を持った時こう言っていた。
‘毎日のように会い、キスをしてセックスをするよりもブランクがあるからこそ新鮮なのだ。だらだらとした惰性の関係ではなく、たまに訪れる一瞬の楽しみ、そう考えていたのだ’
確かにあの頃は、そうだったのかもしれない。
が、もしあの頃の僕に会うことがあったら、言ってやろうと思うことがある。
本当に素晴らしいことは、たとえ毎日起きたとしても永遠に新鮮なのだ、と。
毎日同じ日々を生きていても、小夜子の表情に同じものはない。
どの笑顔も、キスも、セックスも、そしてどの瞬間も。
いつもわずかな違いがあって、そのたびに僕の胸は躍り、心の底から安堵する。
それはだらだらとした惰性の関係ではなく、毎日を一瞬一瞬生きていることなのだ。
僕が小夜子と毎日を過ごして、初めて思い知らされたことだった。
