ラブソングを君に

入ってきたのはキラキラした…悪魔。

「お、音弥…!」

「なんだ音々か…」

音弥は一瞬目を丸くして、またいつもの顔に戻った。

その表情が何とも気に食わなくて、噛み付くように尋ねる。


「なんで音楽室に来たのよ!」

「なんでそんな喧嘩腰?…マリンバの様子見に来たんだ」


そう言って楽器に直進する音弥。

しかし、音弥の先にあるのは木琴にしか見えなかった。

「それがマリンバ?木琴じゃないの?」

「マリンバと木琴は違ぇよ」

「えっ、そうなんだ」