新しい席に移動するとき、
あたしは少しだけドキドキしながら7番の席へ移動した。
そして、笑顔で隣を振り向いた瞬間笑顔が驚きへ変わった。


『み、溝口君? 「あれ?小柳?」


その頃、向こうでも同じような光景。
どういう事…?
あたし、田中と隣になるはずじゃぁ…?!


「小柳さ、坂口と席交換した?」

『ぁ…うん、した。』

「まじかよ?」

『もしかして、溝口君も?』

「うん。」

『溝口君さ、明美の事好きなん?』

「え、いや!?別に…!?」


すごい慌てぶりに思わず噴出してしまった。
図星だな、これは。
明美の恋上手くいったも間違いないな。
心の中で小さくガッツポーズするあたし。
けど、どこかではうらやましいという思いが溢れていた。