ー数分後

「雪那、ごめんな…本当に」

「もういいっていってるじゃないですか」

私たちはゆっくりと歩いていた。あの後、再び七海さんは謝罪をのべた。その姿が…なんっていうか、悪戯がばれた猫みたいで私はつい笑ってしまったのだ

「もうすぐ瑠璃ちゃんたちのところに着きますよ。あの2人は大丈夫でしょうか?」

「平気だろ」と、七海さんは素っ気なく返す。私は小さく微笑んだ。

「なぁ、雪那」

突然、七海さんの足が止まり私に手を差しのべた。私は意味がわからず首をかしげた。

「手…繋いでもいいか?」

「…はい」

私は小さくはにかみ、七海さんの手をとった。七海さんは指を絡める。

私の頬はほんのり熱くなる。私は俯きながら、歩き続けた。