雪那side

私は七海さんを抱き締めていた。なぜこんなことしたのだろうと、自問してみる。

曖昧な答えしかでない。しかし、その中の1つが私の答えになった。

彼の謝罪が、謝罪しているときの顔がとても真剣で寂しげでーとても、悲しそうにしていたからだった

私にしたことは正直、まだ許せそうにない。でも、そんな気持ちも彼の顔を見たらすっと消えてしまった。

そして、彼の寂しげな表情を見てー恐らく、庇護欲がでたのだろう

私は優しく彼を抱き締めながら、そっと背中を撫でた