冷たいアナタの愛し方

うっすらと微笑したオリビアの笑顔にぽうっと見惚れたウェルシュは、ずいっとまん丸な手を差し伸べた。


「降りて来い。お前に話がある!」


「ちょうどいいわね、私もあなたに話があったのよ」


「な、なに!?そ、それはどういう…」


メイド服姿のままシルバーにまたがっていたので、オリビアの細くてすらりとした脚は太股まで見えている。

なんだか鼻の奥が熱くなって押さえてみると――手に真っ赤な血がついて慌てて空を見上げてハンカチで血を拭いた。


「ちょっと!なに鼻血なんか吹いてるのよ変態!」


「お、お、おおおお前がそんな格好してるからだろうが!い、いや着替えるな!そのままで居ろ!」


「ジェラールもあなたも変態ね、さすが兄弟。先にあなたの話とやらを聞くわ。話して」


シルバーから降りて話をするつもりのないオリビアがウェルシュを見下ろすと、ようやく鼻血の収まったウェルシュは腰に手をあててふんぞり返りながらさも名案だと言わんばかりにオリビアに言い放った。


「お前は今日から俺付きの奴隷に変更だ。部屋もちゃんとしたものを割り当ててやる。その代り俺に呼ばれたらすぐ部屋に来い」


「…それは私に何のメリットがあるの?」


「メリット?服も部屋も用意してやると言ってるだろうが。食べ物も俺と一緒のものを与えてもいいぞ」


「…部屋に呼ばれるっていうのはどういう理由で?」


「それはお前………俺と一晩過ごせばわかる。ふふふふ」


ぞっとしてぞくっと身体を震わせると、あろうことかウェルシュが突然足首を掴んできて引き摺り下ろそうとしてきたので、絶叫。


「きゃーきゃーきゃー!!触んないで変態!きゃーっ!」


「がうるるるる!うわんわんわんわん!」


シルバーが大きな口を開けてぞろりと生えた牙を剥き出しにした時――


「はいそこまで。兄上…リヴィの脚から手を離して下さい。彼女はまだジェラールの奴隷ですから」


窮地に陥ったヒロインを救いに現れたヒーロー。

シルバーから飛び降りたオリビアは、腰に手をあてて苦笑しているルーサーの胸に飛び込んで――抱きしめられた。