「皐くん!どーしてあたしを、置いて行ったのよ!!」 と言って、怒ったように頬を膨らませた。 「ごめん、桃花ちゃん。忘れてた」 ガクッ あたしは雛壇に座ってる芸人みたいに、転けてしまった。 忘れてたって…。 あたしってそんなに、影薄かったっけなぁ…? 「桃花ちゃん、大丈夫?」 「あはは…。大丈夫…多分」 あたし多分、笑えてないと思う。 絶対ひきつってるはずだよ。 「そーそー。僕と桃花ちゃん、同じクラスだったよー!」 皐くんは、どこまで陽気なんだろう…。