「でかすぎでしょ…」
あたしの目の前に聳え立つ建物は、有り得ないくらいでかい。
あっれー?
ここ、私立だっけー?
県立だったはずなのに、でかすぎだろーが!
「ハハッ。君、全部口に出てる」
「えっ!?」
「面白すぎ」
何かあたし、バカにされた気分。
「もういいです!!それでは、案内ありがとうございました。さよーなら」
そう言ってあたしは、会場の中に入っていった。
てかさっきの人、かっこよすぎでしょ。
どこの国の王子様よ!!
「あっ!桃花ちゃんじゃん!!」
会場に入ってすぐ駆け寄ってきたのは、さっきあたしを置いて行った皐くん。

