あたし達がそう言うと、皐くんが何故か悔しそうな顔をした。
「酷いよ、桃花ちゃん。親友の僕を、忘れるだなんて…。麻琴ちゃんも酷いよ。彼氏の僕を、忘れるだなんて…」
あ、あの…皐くん。
「あたしいつから、皐くんの親友なの?」
「あたし、アンタの彼女じゃないから。後、アンタの名前知らないんだけど」
あらら。
クールな麻琴に戻っちゃった。
「皐。女の子を無理矢理彼女にしちゃ、ダメだっつーの」
「イタッ」
さっきまで椅子に座ってた金色の頭の人が、皐くんに怒った。
しかも、デコピンしてるし。
金色の頭の人は、地面に何故か倒れていた赤色の頭の人を持ち上げ、椅子に座らせた。

