俺は気になったけど、聞かなかった。 いや、聞けなかったんだ。 あの時俺が憂に話し掛けていたら、憂はまだ生きていただろうか。 俺はただ、「お帰り」としか憂に言ってやれなかった。 憂はそれから、ずっと部屋に隠りっぱなしだった。 翌日の朝、憂は死体として発見された。 リスカしたみたいだ。 それから1週間後、俺は憂の部屋で1冊のノートを見つけた。 ノートの表紙には [diary] と書かれていた。