「いやいや、それはないだろ? 連絡プリント持ってきたのに」
「それはご丁寧にどうも。ポストに入れて、さっさと帰れ」
「それ、来た意味なくねえ!?」
押し問答がしばらく続くのかと思いきや、遠くからの救急車のサイレン音によってそれは終着した。
音を聞いた真幸が顔色を変えてドアノブから手を外し、その場にくず折れたからだ。
「何で今日に限って二回も……」
隙間から様子のおかしな真幸を見た由陽は、すぐに駆け寄りたかったがそうも行かず、
ただ真幸に此処を開けて欲しい事を懇願する事しか出来なかった。
しかし真幸の耳にはまるでその言葉が聞こえていないようで、ただただ呆然としているよう。
「おい!」
何度目かの呼びかけで、漸く真幸は由陽の存在を思い出す。
我に返った真幸は由陽を見上げると、彼はやっと気付いてくれたといわんばかりに大きな溜息を吐き、たった一言真幸に頼みごとをする。
「それはご丁寧にどうも。ポストに入れて、さっさと帰れ」
「それ、来た意味なくねえ!?」
押し問答がしばらく続くのかと思いきや、遠くからの救急車のサイレン音によってそれは終着した。
音を聞いた真幸が顔色を変えてドアノブから手を外し、その場にくず折れたからだ。
「何で今日に限って二回も……」
隙間から様子のおかしな真幸を見た由陽は、すぐに駆け寄りたかったがそうも行かず、
ただ真幸に此処を開けて欲しい事を懇願する事しか出来なかった。
しかし真幸の耳にはまるでその言葉が聞こえていないようで、ただただ呆然としているよう。
「おい!」
何度目かの呼びかけで、漸く真幸は由陽の存在を思い出す。
我に返った真幸は由陽を見上げると、彼はやっと気付いてくれたといわんばかりに大きな溜息を吐き、たった一言真幸に頼みごとをする。


