し あ わ せ の う た

もうすぐ、あたしと悠季の家につく。


悠季もあたしも親は共働き。


だから、一緒に帰ってるとこを見られたりはしない。


「・・・汐莉。今日、俺ん家来ねぇ?」


不意打ちの発言。


でもすごく、嬉しかった。


「や、嫌ならいいけど・・・さ」


「行っていいの?」


「もちろん」


あたし、悠季とこんなことして良かったのかな。


悠季はあたしを助けてくれた。


あたしは悠季を殺そうとした。


一緒にいていいわけ、ないよね。


でも、一緒にいたい。


1秒でも多く、悠季といたい。


「そのままおいで」


「うん」


あたしは玄関に入り、靴を脱いだ。


懐かしい、この玄関。


「俺の部屋、行ってて」


悠季の部屋---・・・


まだはっきりと覚えてる。


きっと、忘れられなかった。


悠季との思い出、全部残ってる。


あのときのことも・・・


そして自然に、涙が出た。