し あ わ せ の う た

「何このプリント・・・重いー!」


大量のプリントを抱え、あたしの足は放課後の職員室へと向かっていた。


すると、目の前に人が立った。


「重いなら、手伝うよ?てか手伝わせて?」


声を聞いた瞬間、誰だか分かった。


前よりも、低い声だけどとても懐かしく感じた。


たった3ヶ月話してないだけで、こんなにも寂しかったなんて思わなかった。


「・・・どした?これ、先生の頼まれものだよね?先生こき使うなぁ~」


「・・・悠季」


内心、とても震えていた。


「ん?」


「あたしのせいで、ごめんね」


3ヶ月間、ずっと言いたかった言葉。


“ ご め ん ね ”


やっと、言えた。


「・・・ああ。あれは、俺の不注意。俺のせいで汐莉が死ぬとこしたんだから、責任は俺にある。」


やっぱ、悠季だ。


いつもの優しい、悠季。


そしてその悠季が、名前を呼んでくれた。


「俺は、汐莉を死なせようとした。だから俺たち一緒にいちゃだめなんだ。」


一緒にいちゃだめなんて・・・一緒にいたいよ。


「でも俺、汐莉といるのが1番楽しいんだよ。だからこれからは、普通にクラスメイトとして接して?」


言葉が、出なかった。


悠季はあたしのこと、どうでもいいのかな。


あたしは、このまま一方通行なのかな。


言葉の代わりに、涙が先に出た。


「・・・これ、お願い」


そう言ってプリントを悠季に渡し、あたしは走った。


早く走れば、涙なんて乾くかな。