唇を離した寧音は長すぎたキスの意味を分かってない。



「じゃあ行くわ」

「うん…」

「俺が何とかするから大丈夫だ」



そう言って寧音の頭を撫でてから出口に向かった。



外に出ると壁に寄り掛かってる元気がいた。



「あれはマジナイっスね~…」

「アリアリ」

「どうすればいいんスか…」

「もう忘れればいいんじゃね?」



元気は落胆の表情。



ポケットに手を入れたまま俯いてる。



「日向さんに勝とうなんて100年早かった?」

「1000年早い。寧音は俺んだ。誰にもやんねぇよ」

「ハァ…。もういいっス。そろそろ操を貫き通すのにも疲れた…」

「残念だな。結構イイ男なんだからすぐに見つかるって。運命の女ってやつ?」



何で元カレを慰めてんだろ…。



まぁ元気が諦めるなら何でもいいや。