俺様彼氏とあたし様。

昼から始まったバーべキューは陽が落ちるまで続いた。



初めは近況報告みたいな感じだったのが、今じゃ皆飲んだくれて訳のわからない話になってる。



「寧音、歩かねぇ?」

「いいよ」



夕日が沈む海を見ながら日向とふたりで散歩に出た。



日向が強制的に繋いだ手は、この前と変わらずに幸せいっぱい…。



これがあたしたちのデートかな?



そう考えると少し嬉しくなった。



「さっきの話なんだけど、L&LのCMの依頼がきたんだ。俺と寧音に」

「あたしと日向!?」

「あのCMはモデルしか出てないって知ってるよな?」

「うん…」

「全員彼女と出てんだよ。だから俺も出るなら寧音とになる。返事はお前次第だから」



あたし次第…。



それって日向は出てもいいと思ってるんだよね?



でもあのCMって…カッコイイけど結構エロいんだよね…。



あたしが返事に困ってると、日向が口を開いた。



「強制はしないから、明日まで考えておけな?」

「うん…」



これはエロエログラビアに誘われた時よりも難しい問題だ…。