「もー…慧ってばずるいよね…僕も結衣をギューって抱きしめて…」 「「……はぁ?」」 「……………ごめんなさい。」 二人の気迫に負けたらしく、すぐさま黙り込む悠杜。 さっきの慧の言葉のせいで、あたしの眠気はどこかに飛んでいた。 「……………降りようか。」 睨み合う三人から視線をそらしながら、私は扉を見つめていた。 そろそろ、潮時なのかもしれない、と。