「じゃあ、次、9位。」 慧のその言葉に、倉庫内が静まる。 「荒川 成。」 「おっしゃ!」 「「よかったな!」」 さっき同様、祝福の声が上がる。メンバーが成に群がった。 「お前の髪、何色なんだっけ?」 俺は、笑いながら成に声をかけた。 「情熱の赤だよ!」 「「ぶはっ…アハハ…」」 自信満々に答える成に、全員が吹き出す。 久しぶりの平和な空気や、馬鹿みたいなこの瞬間が、やけに楽しかった。 ――――俊side end―