―――――― ――――――――――― 「結衣、ねえ…?」 誰かが自分を呼びかける声を聞いて、あたしはハッとした。 ぼーっとし過ぎたな… 「結衣?熱でもあるの?」 そう言って、顔を近づけて、悠杜はあたしのおでこに自分のおでこを当ててきた。 「熱はないみたいだけど…本当に大丈夫なの?」 「あっ…ごめん…」 う~んと唸る悠杜の傍ら、ただあたしは考えていた。 黒蛇は華燐組の傘下だった。なら…― 総長や姫は… 薬漬けになっているかもしれない と言うことを。