・・・・。


俺…あいつからしたら、すげえ勘違い男じゃね。


いや違うんだ!

ついこの間、俺ん家に何人か訪ねてきた女がいたんだよ!


断ってもしつこかったし…

だから俺はてっきり…さっきのあの仲井
実乃里ってやつも、その一人かと思って・・



「…南朋?どうした?」

「え…」


親父が不思議そうに俺を見ている。




「な、なんでもねえよ」


俺は残りの食事をぱくぱくと食べきった。

そして罪悪感を抱きながら、食事が終わったあと、親父と家に帰ることにした…





ーーー
ーー


バタンっ


専用の送迎車に、先に乗り込む俺。

親父はまだ、ホテルの外で知り合いと話をしている…


待っている間…

考えるのはさっきのあいつ…


そう。仲井 実乃里だ…



もしかして…

まだ俺の家の前で待ってたりして・・


そう思うと、罪悪感はより増した。




「お待たせ…」




すると、親父が車に乗ってくる。

それと同時に…車は動き出した。