記憶を無くすきっかけとなったあの日のことを、実乃里と思い出していた俺。

俺が話し終わったあと、実乃里は小さく笑いながらつぶやいた。



「でも私のせいだよね。私があの時、あそこで転ばなければ…」

「お前のせいじゃねえよ。子供だけで、夜に抜け出した罰だよ(汗)」

「…確かに(汗)」


ククっと笑う実乃里。







「なぁ…お前さえ良かったら・・」

「ん?」


「今夜、あの裏山に登らね?」

「!」