「…ありがと」

「うん。じゃあ食べようか」


実乃里はカウンターの椅子に座ると、料理を取り分けてくれた。




「メリクリ」

「めりくり…」


そしてお茶が入ったグラスで、乾杯。




参ったな。

こんなことしてくれるなら…


「実乃里…」

「ん?」


料理をナイフで切り分ける実乃里に、話しかける俺。




「ごめん、俺…その・・プレゼントとか用意してなくてさ…」

「…!」


俺の言葉に、キョトンとする実乃里。