「これからよろしく」


ひょろひょろはケーキが乗った皿を実乃里に渡して、俺に笑顔を向けた。

俺は「どうも」と素っ気なく頭を下げ、ひょろひょろから目をそらす。




「はい、ケーキ。紅茶とか飲む?」


実乃里がケーキを俺に差し出した。



「いや、いい。ケーキサンキュ。…お邪魔しました」


俺は皿を持ちながら、実乃里の部屋を後にした。




自分の部屋に戻り、テーブルにケーキを置く。



そしてソファーに座り、しばらくそのケーキを眺めた。