私は止まらなかった。

虎之助にひどいことをするコイツらを、どうしても許せなかった。




「だから引っ込んでろって、言ってんだろーがっ!!」


びくっ


女の私に言われるのが我慢できなくなったのか、男は大声をあげた。


男のこんな大声、初めて聞いた。

私、お父さん早く亡くなったから…男の人との関わり少ないし…



こんなことで、負けてたまるもんか!






「いいから、出せよ」




もう一人の男が、虎之助の制服を掴む。