お兄ちゃんの部屋と私の部屋は隣同士。 隣で制服からスウェットに着替えていると将兵の声が聞こえてくる。 その声だけで私は 思わずドキッとしてしまう。 その日は将ちゃんがうちでご飯を食べていった。 「中村先生て涙もろいよな〜。」 「俺らん時なんて、卒業式始まる前から泣いてるもんな。」 「早すぎ―っ!!」 なんてみんなで他愛もない話をしていると、 憂鬱な魚料理も、なんだか美味しく感じられた。 .