「いや、可愛いから…」




柄にもねぇセリフだが、すんなり出てくる…。




俺がこんな必死で言っても、結衣はやっぱり鈍感で。




「お世辞、ありがと。」




お世辞、と言うことであっさり流した。そんな結衣に、ついつい対抗心が湧いて、




「絶対惚れさせてやる…覚悟しとけ。」




気づいたら口から出ていた言葉。




あぁ、俺結衣が好きなのか…




漠然とそんなことを考えていると、




「何冗談言ってんの!
今は色々大変なんだから……」




完全に告白だと気づいていない結衣。




覚悟しとけよ。




「俺が好きだって言わせてやるよ。」




そう、結衣に聞こえないように呟いた。




―――海斗side end―