痛々しくも生きている

そうこうしている内に周りはもうジャンケンを始めている。

どうやら相手は誰でもいいみてぇだな。



「きょうちゃん、アタシらもジャンケン………って、アイツどこ行ったあああああッ?!」



振り向くと既にきょうちゃんの姿はなく。

キョロキョロと顔を忙しく動かすと……見つけた。



「ねぇね、俺とジャンケンしてくんね?」

「いいですよぉ、えっとぉ~、私~、ジャンケン弱いんですけどぉ~」

「ははっ、俺も弱いんだよねー」

「そうなんですかぁ~?あ、後でメアド交換しませぇん?」

「おっけおっけー、んじゃジャンケンしよかっか」

「はぁ~い」



合コンか。


何アイツらのあのノリ。
なぜそこでメアドゲッチュしとんねん。

合コンか、ここは合コンするための出逢い場か。


つかあの女の喋り方気持ち悪ぅッ。
あたしゃあんな喋り方一生かかっても
無理っすわ。


って、アタシも相手見つけねぇとな…。

お、暇人発見。



「よう、アンタ相手見つかってねぇんだろ?ジャンケンしてくんね?」

「ほへーい?」



………。

こいつ見るからに弱そう。
(色んな意味で)