そう言うと、ソイツは不機嫌そうに私を 睨み付けた。 「ちょっとこっち来なさいよ」 「……はぁ」 こりゃ、何をいっても無駄か……。 そう思いながら、箸を置いて椅子から立 ち上がると、美怜に袖をクイッと引っ張 られた。 美怜はこっちを見上げながら、「危ない よ」と言っている。 私はそんな美怜に薄く笑ってみせ、女に ついていった。 ―――大丈夫。こんな奴に負けたりしな い。 やがて連れてこられた体育館裏。 お決まりだなぁ、なんて思いつつ、私は 壁と彼女たちに挟まれた。