【春side】 ―――事件はそう。 テストが終わって、すぐの事だったので す。 「春ちゃん良かったね、赤点免れて!」 「本当だよーっ」 美怜とそんなことを言い合いながら、お 弁当を食べていたある日。 不意に、目の前に影が落とされて暗くな り、上を見上げた。 「ゲ……」 そこにいたのは、いつも棗にラブ光線送 ってる、棗大好きグループの女の子数人 だった。 うわぁ、嫌な予感……。 そうは思いながらも、とりあえず微笑ん でみる。 「あれ、どうかしたの?」