そして。 キュッ、とペンが最後の音を立てて止ま り、棗は満足そうな、不満げな、どちら ともとれない微妙な表情をした。 「―――ん。全問正解」 「や、やったぁ!」 思わずガッツポーズする。 全問正解とか、奇跡じゃん!?ヤバーイ 、私って結構てんさ……んん?? ふと、上に突き上げた拳を止めて、棗を 見上げた。 すごいムスッとして私を見下ろした。 「え、な、何……」 「や。お前そんなに俺とキスしたくねー んだな、って思って」 な、そ、そんなの!! 「当たり前だバカ!!」