そんなに私が嫌いなの?もう一緒にご飯 食べるのも嫌なの?もう、私の名前も、 呼んでくれないんだ。 嫌われてせいせいした。 私だって大嫌いだもん。 ―――なんでそうやって思えないの。 私のこと嫌いなら、笑顔なんて見せない で。 私のこと嫌いなら、抱き締めたりしない でよ。 どんな突き放しかたよりも残酷。 せめて泣いてるのがバレないように、声 を圧し殺して、袖で涙を拭う。 だけど。 ―――グイッ。 気付けば棗に強く腕を引っ張られて、棗 と目線がぶつかってしまった。