「そもそも数学って何のためにあんの! ?使わない事がほとんどだよ!コノヤロ ウ」 机をだんっと叩いて、ううー、と呻く。 勉強を始めて一時間。未だ解けた問題は 0。まさか自分がここまでアホだった、 なんてビックリですよ。 「……なにやってんの」 「ふぇあ!?」 不意に聞こえてきた声に、ビクッと身体 を跳ねさせる。 こ、この余裕そうな声は! 「な、棗……」 「あんた、本当に見てて飽きないな?」 ドアの所で体重を片方に寄せて、寄っ掛 かってクスッと笑ってるのは棗。 と、というか!!