「じゃあ春ちゃんも、棗も、夕御飯が出 来たから、下においでね」 「はあーい」 私はそう笑顔で答えながら、忠人さんが 降りていった後、杉本を振り向いた。 「な、棗も早くね!」 そういってから、急に恥ずかしくなって 、だだだっと階段をかけ降りる。 は、恥ずかしかった……。 その頃―――私の部屋では。 「……っ。不意討ちとか、ズルいだろ」 って言いながら、棗が顔を赤くさせて居 た事を、私は知らない。 ―――――――――……。 ――――――……。 「春ちゃーん!おっはよー」