やっぱり悪いよ、というように東野君を
見上げると、東野君はちょっとイタズラ
っぽく口角を吊り上げて。



「あんまり聞き分けがないと、キスする
よ?」



予想もしてなかった事を言われて、思わ
ず真っ赤になって固まってしまった。



……こ、こんなキャラだったの東野君!



真っ赤になってる私を、東野君はクスッ
と笑うと、私の手を引いて歩き出した。



「取り敢えず、楽しもうぜ!」



「……うんっ!」



東野君の笑顔につられて、私も笑顔にな
る。



そうだよね!どうせ来たんだったら、思
う存分楽しまなきゃ!



「ジェットコースター乗ろっ!」



―――一時間ほど経つと、朝の緊張感も
まったくなくなっていて。