棗が目を見開いたのがわかった。 「……けんな…」 突然何かを呟いたかと思うと、ダンッと 壁に打ち付けられて。 壁と棗との間に挟まれた。 「ふざけんなっ!何で……何でアイツな んだよ!」 「棗……っ…んっ…」 ぶつけるようにして重なった唇。 棗は無理やり私の唇を割ると、口内を乱 暴にかき回した。 乱暴なキス。感情をぶつけるような激し いキスに、息するのも苦しくなって。 「やだ…っ」 ドン、と棗を押したら、棗は力なく離れ て。 「……お前と出会わなければよかった」