クスリ、と微かな笑い声がしたと同時に 、唇を奪われた。 「んっ……!!」 ぶつけるようなキスの後、なんだか頭が くらくらする私に、彼は――― 「お前は俺に惚れるよ。俺の言うことに 間違いなんかねぇ。残念だったな、お姉 ちゃん?」 そう。 今更どうしろっていうの。 私達はもう―――姉弟なのに。 だけど媚薬みたいなソイツの熱と声が離 れない。 絶対――― 好きだなんて、言わない。