あんなに真剣な想いを伝えられたのは、 初めて。 ドキドキ……したなぁ…。 「あ、もう少しで最後の花火だよ!」 美怜のそんな言葉が聞こえて、顔を上げ たその瞬間。 ―――グイッ 「わっ!?」 突然後ろから引っ張られ、人混みから外 れた。 どうやら美怜は、私が居なくなったこと に気付かず、夜空に夢中になってる。 「もう、だれ―――……」 「春」 不意に聞こえてきた声に、ビクッと肩が 揺れた。 それに、ドキドキと心臓がやたら煩い。 「棗―――」