重ねられた言葉は、威圧的で。



反論すら許されないような声に戸惑って
いると、棗がじっと私を見つめた。



僅かな憂いを含んだ瞳に、胸がドキッと
音を立てた。



「お前は俺だけ見てろよ」



―――まだ、暑さの残る9月の夜。



彼はそう言うと



私に二度目のキスをした―――……