「顔、赤いけど」 「……っ!!」 そう言われて、また鮮明に思い出された 棗とのキス。 熱くて……棗がやけに男に見えた。 私はそれを追い払うようにぶるぶるっと 首を降って、美怜に笑いかけた。 「な、なんでもないよ!」 「ふーん?そう?」 美怜はそう言うと、それ以上深くは突っ 込んで来なかったけど。 海にはいっても、まだ、身体の火照りが 取れなかった―――。 「お腹すいたぁーっ」 それから二時間遊び。 砂浜で、私と美怜はぐったりと項垂れた 。