プイッとそっぽを向くと、棗にぐしゃぐ
しゃと頭を撫でられた。
「拗ねんなって!」
「……拗ねてないし」
すぐに棗は私の事を子供扱いするんだ。
―――ピルルル……
そんなとき、不意に棗の携帯電話が鳴り
、棗は怪訝そうな顔で電話に出た。
「優希?どうした……あ?…」
電話の相手はどうやら優希君らしい。
棗は「ああ」とか「おお」とか適当に返
事をしてから、電話を切った。
それから、チラッと私を見る。
「なあ春。暇ならさ、海行くか?」
「え?」
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