ベッドの上だけの生活は退屈。 相変わらず、 失われているらしい記憶は 戻ってない。 時折、今も頭の中は 靄がかかったみたいで ズキンと痛みが突き刺すけど それ以外は安定している。 階段からドジして 痛めた足も、 日常生活には支障がない程度に 回復した。 そろそろ退院して、 学校に戻らなきゃ。 二学期が 始まっちゃう……。 「唯ちゃん、 今日の調子はどう?」 今日も午後から、 いつものように病室に 顔を覗かせてくれる 学級委員長。