―――生徒だから、あんなに優しくしてくれたの?


―――出来が悪いから、心配して声をかけていただけ?


あの笑顔に、嘘はなかったと信じたい。

なのに、信じるにはあまりにも頼りなかった。

信じられるくらいの“何か”は、持っていなかった。


そして、気持ちを伝えるだけの勇気も―――