もうかなり暗くなった道を、予備校時代と同じように二人で歩いた。

懐かしくて、楽しくて。
ずっとこの道が続くと良いな、と思っていた。


「じゃあ、もうバス来てるから…。」


彼女はそう言って、立ち止まった。
私は、何だかすごく寂しい気がして、うん、としか答えられない。


「また遊びに来てね。今日も、彼に会いたいのかなー…って気付いてたけど、私を頼ってくれたの、かなり嬉しかったし。」

「あの人には会えなくても良いから、遊びに来るもん。また話したいし。」

「うん。ありがと。まぁ…頑張ってね。折角私が協力したんだから。」

「あー…頑張ります。」

「適当な返事だなーもぅ。
…いい?私はいつでも応援してるから。
じゃあ、またね!!」

「またねー!!風邪ひかないようにねっ!」


こうして、私は友達―――いや、“親友”の彼女のおかげで、新たな一歩を踏み出したのだ。