「琴海、そろそろ帰らなくていいのか?」
「あっ!もうこんな時間!!今日お祝いしてくれるって!!」
あたしは先生…ううん、浩太さんともっとずっと一緒に居たくてベッドでギュッてしてもらっていた。
でも時計を見ると19時を過ぎていた。
「送るよ」
「ありがとう…」
浩太さんと離れるのは寂しかったけど海くんも七海ちゃんも同じくらい好きだから。
「琴海」
「なぁに?」
「寂しそうな顔してるぞ?」
「……だって」
「いつでも会えるんだからそんな顔しない」
「……うん」
車の中で、こんな会話をしながら家に着いた。
いつもは海くんもいるんだけど今日は七海ちゃんだけが待っていた。
「七海ちゃん、ただいまっ」
「お帰り、琴海」
浩太さんも降りた。

