何事もなかったかのように立ちあがった叶愛。
「叶愛」
急いで俺も立ちあがって後ろから抱きしめた。
「ごめんな、記念日忘れてた…」
「…いいの」
忙しいんだから仕方ないよ、と言い俺に抱きしめられる叶愛。
俺が良くない。
「電話、かければよかったのに…」
「…お仕事中だったでしょ? 本当気にしないで…?」
本当に嘘がへたくそな奥さんだ。
「叶愛、言いたいこと言って。今回は俺が悪い。何言ってもいいよ」
「…空汰君……」
後ろから抱きしめてるから表情が分からない。
そっと半回転させてこっちを向かせた。
「叶愛」
額に小さなキスを落とす。

