「最近どうなの?」 「えっ⁉」 お父さんを取り囲むようにして、あたし達は向かい合っていた。 「元気にしてるの?」 お母さんは、優しいながらも心配そうな瞳をあたしに向けた。 「まぁまぁかな」 仕事を辞めたことは言っていたけど、仕事をしていないことはさすがに言えなかった。 リュウのことも、なんとなくタイミングがなくて言ってない。 こんな時だし、今日も言えそうにないかな。 「お父さんね、ずっと妃芽のこと心配してたよ。たまには顔見せてあげてね」 昔と比べて、お母さんがずいぶん小さく見えた。