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「お父さんがリュウに一目会いたいんだって」



“会ってくれる?”



一階の待ち合い室で待ってくれていたリュウに、恐る恐るそう訊ねる。



嫌だって言われたらどうしよう。



変な緊張から手に汗をかいた。



「よっしゃ、望むところだ」



「えっ、いいの?」



嫌じゃ、ないの?



「せっかくそう言ってくれてんのに断る理由なんかねぇだろ」



そうだけど。


土壇場で急に言われたら困るんじゃないかなって。


そう思ったんだけど。



「体に障るようなことを言わねぇように気を付けねぇとな」



なんだかリュウは嬉しそうに意味深なことを言っていた。



ま、いっか。


リュウがいいんならそれで。