AKANE -もう一度、逢いたい-



すると、蒼次も真剣な顔つきで、口を開いた。


「そうだよ。
俺もこの5人で楽しくしたい」

「蒼次…」

「私も参加したい。
青春したいもん!」

「まぁ、明音ちゃんが
そこまで言うなら……」


陽平まだ1人で酔っているところを遮った。


「茜は?」


4人は同時にそっちを振り向いた。


「……今回だけだから」


膨れっ面のまま受け入れた彼女に俺たち4人は喜んで叫びまくった。

これはちょっとした進歩だ。


もっともっと変わる俺らの世界。

もっともっと変わろう。

君と一緒に!


「よっしゃ~~あ!!」

「やったね~!」


俺たちの喜びに周りの同級生も笑ってくれていた。

テンションは上がりまくる。


「静かに!」


一蹴される大声が響く。

知らぬ間に教室に入り込んだのだろう。


「…青春してるとこだが、
抜き打ちテストをする」

「え~~~~!!!!」


というありきたりな返答が一斉に発する。


でも数学の先生は「これも青春だ」とだけ言って用紙を配り始めた。


もう一度、生徒達の「え~~~~!!!!」の声が響いた